先月はこちら
●たそがれ優作
年始に再放送してるのをついつい見てしまったドラマ。実は最初の方と最終話は見られてないんですが、すごくちょうどいい温度感の作品で不安な夜に助けられた。
主人公が俳優なだけに色んな役や撮影現場のシーンが見られるのも楽しかったし、飯❗️酒❗️ロマンス‼️が魅力的な、1話完結で見やすい作品だった。見てるとお腹が空く。
しみじみと良いドラマなので、ゆったり見るのにオススメ。
●ドレスコーズ『最低なともだち』『聖者』
www.youtube.com
こちらはたそがれ優作のエンディングテーマでした。実は最初はドラマの雰囲気にあってないのかな?とも思ったんですが、段々とこの余韻がクセになって気づいたらめちゃくちゃ聴いていた。
このMVもすごく良くて……。部室を定点で撮影したまさに青春!な映像かと思ったら終盤の展開……曲の盛り上がりに合わせてカメラワークが変化するシーンでは息をのんでしまう。
友達を奪われたくない、という気持ちの中でも相手が大切だからこその「友達のままでいたいからどうか変な気を起こさないでくれよ」みたいな感情なのが厳しい……。けれど、それも切実な願いだと思った。友情と同時に発生する恋愛感情というのは、向けられる方にとって今の関係を終わらせてしまう恐ろしいものでもあるんだなと思った次第。それを表現した作品って自分の中ではあまり類を見ないけれど、感覚としてよくわかるんだよな……。神様に祈るくらいこのままでいたいってそれもめちゃくちゃ大きな愛。願わくば二人の時間が続いてほしいと思うのは、この祈りが届かないことをどこかでわかっているからな気がする。
www.youtube.com
これも夏の空気を感じる。ちょっと年上のお姉さん相手なのが余計に甘酸っぱい。好きな相手を天使に例えるのはよくあるけれど、自分のことを君を救う天使なんて言うのは自分は初めて見た表現だったのでちょっと驚いた。年上の恋人から見た自分のかわいさや頼りなさも客観視してるようなすごい言い回し。
これもMVもめちゃくちゃ良いんですよ~~~短い描写なのに2人が深く愛し合ってるのがとてもよく伝わるし、どんなところに惹かれてどんな風に触れ合ってるのかひと夏の情景が眩しいくらい愛おしい。そんな日々からの落差ある展開と、それでも神様にいてほしいと思う気持ちは祈りの本質なのではないかと思った。
俗な言葉でいうならおねショタ的な雰囲気もかわいいし、夏という季節の熱で全て溶けてしまいそうな、強い存在感と儚さを感じられてこちらもとても好きでした。
●THE有頂天ホテル
今月は映画を色々見たんですけど、一番面白かったのは結局一番最初に見た有頂天ホテルでした。もう20年くらい前の映画だし有名作だと思うんですが、見てて楽しいし伏線回収も鮮やかで、同時に引かれるたくさんの縦軸が最終1つに収束されていくのがかなり気持ちよかった。
ホテルっていう環境と年越しパーティに向けた準備ってシチュエーションが前向きで、偉い人から従業員まで状況に踊らされるのがまさに喜劇。本当に面白かったなあ。
中でもハッピーエンドが等しく全員に訪れるところがかなり好き。政治家の汚職は暴かれないし偉い人の不倫もバレないけど、だからこそどんな人間にもハッピーエンドが無差別に与えられることになんだか安心してしまった。その罪を罰してざまぁになるより、爽やかな終わり方で好き。もちろん一切の罰もないわけではないけれど、その塩梅がよかった。
それからすみっコの映画も面白かったです!かわいさもストーリーも子供向けであることから逸脱してないけれど、大人でも刺さるシビアさのバランスが良い。
●biz×ZERA feet.LOLUET『愛猫』
www.youtube.com
同制作陣(のはず)の『Loveit?』は去年よく聞いた曲の1つだったんですけど、こちらの愛猫はそれ以上に「刺さった」かもしれない。
まるでキャットのような気まぐれで飄々としたカノジョ(こっちの表記で行きたくなる)に振り回されるカレシくん、かわいそかわいいけれどやってることは浮いた気持ちと書いて浮気なのでちょっと援護しきれない。しかしちょっとの浮気ではすぐに戻ってきてしまう(強制的に連れ戻される)カノジョの魔性な魅力が全開。これは逃げられんよねぇ。トムジェリ的なカートゥーンをオマージュした映像も仲良くケンカしな感あって好き。